まどか☆マギカがただのアンチ魔法少女でない事を、もう少し理解してもらいたい その1

ここまで長々と書いておいて、結論はタイトル通りだったりする罠。そして余りにも長くなったので、記事を2分割せざるを得なくなってしまいました。


元記事:
「魔法少女まどか☆マギカ」に感じた断絶の話 - エネルギー吸収と発散



確かに魔法少女観から来る拒否感、多重にメタ化され尽くされている反応、「魔法少女」という記号性の強調等、意見自体は一理あると思います。しかしながら私は、過去に3話の感想で書いたとおり、どうしても、マミさんはこれで終わらないと思いますし、ただ「既存のお約束を壊した」……つまりはアンチ魔法少女だけで終わらないと思います。



そしてその4話以降で指摘された「龍騎みたいな話」のみで終わらないことも。それを語るには、まず龍騎まどかマギカの意外な共通点から挙げるのがベターでしょう。



4話以降で指摘された「龍騎みたいな話」ってのはこんな感じに

308 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 01:59:41 id:clvfh/iY0
終わった、これバトロワものになるのかよ・・・
どこの仮面ライダーだよ
しかし面白くて30分があっという間だな



522 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 02:05:31 id:EQkoT5EG0
何か龍騎みたいになってきたな
このキャラデザでやるからギャップが凄まじいな


魔法少女まどか☆マギカ』第4話が関西で放送・・・やはり龍騎なのか?|やらおん!
http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-570.html

しかしながら「龍騎みたいな話」という指摘自体、実は間違っていません。というのも実は、龍騎の脚本家である小林靖子さんと、まどかマギカの脚本家である虚淵玄さんが共に、過去に同じ作品を手がけられたことがあります。作品名は『ブラスレイター*1

シリーズ構成 虚淵玄板野一郎
脚本 小林靖子チーフライター


ブラスレイター - Wikipedia

この通り、龍騎まどかマギカの間に『ブラスレイター』という作品の影響があったと考えると、むしろ似てて当然なのかもしれません。


また仮に、小林靖子さんと虚淵玄さんの繋がり以外に、共通点を挙げるとするならば、この3作は「身体性の喪失」という面でシンクロしていると思います。主に龍騎でいう仮面ライダーという存在自体、まどかマギカにおける魔女空間(イヌカレー空間)、そしてブラスレイターにおけるCGの使われる場面が、共に「身体性の喪失」という面でシンクロしてます。


これらの共通点から見て、まどかマギカが、ただの龍騎のコピーで終わるはずがないことが自ずと分かるはずです。そして、マミさんの死が単純に「マミさんの死のインパクトを盛り上げるためだけに魔法少女の文法を利用した」だけでない事も、自ずと分かるかと。そもそもただのアンチ魔法少女だったら、結局は「龍騎のコピー乙」って話になるわけで、過去に小林靖子さんと組んだ経験があるのにも関わらず、結局は劣化コピーに甘んじてしまうって、どう考えてもおかしいですよね?




これで、マミさんはこれで終わらないことを、まどか☆マギカがただのアンチ魔法少女でない事を、少しだけ理解して頂けたでしょうか!? え、まだ足りない!? うーん、申し訳ないのですが今日のところはここまで(書いてる時間が午前3時半で、午前9時に出勤、つまりはこれ以上書こうとすると、もう寝る時間が無い)ということで、次回があればですが、次回はもしこのままマミさん放置されたとしたら、少々おかしいことになる事を、ほむらとマミさんの鏡像性の観点から指示してみます……まあ、飽くまで、予定、ですが。(自信無い)




追記を書きました、よろしければご覧下さい
http://d.hatena.ne.jp/str017/20110201/p2

*1:ブラスレイターに関して言及される際によく言われることは「GONZOにトドメをさすキッカケになった作品のひとつ」であり、かつ「実質マクロスFに敗北してしまったCGアニメ」であったりします。もちろん超語弊がある表現で、かつ私自身そんなこと一片たりとも思いんですが。