まどマギを全話見た上での感想

基本ツイッターで書いたことの焼き直しです。


正直10話を見るまでは、この作品に対しては言いようの無い感情、言葉にすると執念に近い感じを抱いていて、その執念を埋葬しようと10話を見たのだが、見てみたらその執念はどこかに消えてしまった。1ヶ月経って興味が失せてしまったのか、それとも本当に作品自ら墓に埋まっていったのかは知らないが、この作品に関して強烈に褒めたり貶したりと、どちらの興味も失せてしまった。



そういえば、ブラスレイターも自己犠牲のケが強かった気がしなくも無い事をふと思い出した。しかしブラスレは、それ相応に相対する世界の悪意みたいなのが描かれていたから、それに立ち向かう為の自己犠牲ならまだ納得は行っていたんだと思う。しかしまどかマギカの場合は、世界の悪意がQBのみで、あとは自己犠牲のみで完結してしまってるのがマズイ。


まあ、だから、結局のところ、自己完結の自己犠牲だから、主観的にみればこそ面白い物語ではあるが、客観的にみれば、自 己 犠 牲 と か 激 し く ど う で も い い 彼女らに感情移入できなければアウト、ホントそれだけ。


別にセカイのセツリが「どう足掻いても絶望」でも別に良いし、話的には筋は一応通ってるとは思う。けど基本語られたテーゼが絶望で、最終回も絶望だと、何処か面白みが無く感じる。で、まぁ、自己完結の自己犠牲と、何も変わらないテーゼ。つまんないとまでは言わないけど、最終的な感想において流石に「でっていう?」ぐらい言ってもバチはあたらないと思う。



ここで「じゃあ貴方はどういう結論なら満足なのよ?」という質問が出てくると思われますが、そもそもの「自己完結の自己犠牲」からくる「どう足掻いても絶望」エクスキューズの時点で、絶望スパイラルになるのは自明であり、これがちゃんとした結果でかつこれ以上良いオワリ方は無いと思うよ?*1


まあ、単純な話大半の人は「自己完結の自己犠牲」からくる「どう足掻いても絶望」という指向性には共感すると思うので、別にまどマギ自体には文句はまったく無いですよ。ただ、私の指向性とは真逆だっただけで、減点加点で例えると、減点する点は少ないが、加点する点もそんなに多くない。そんな感じかな?



追記:
一応4月27日正午の段階でブコメで色々指摘されたので、とりあえず。

fungeler
「どうあがいても絶望」どころか唯一の希望の道だっつーの。自己犠牲ってのはQBが強要したそれのことだよ。自己犠牲と救済は違う。強いて言うなら、悪意ではなく合理性によって保たれる「悪」に「No」と言う物語。

私から見れば、自己犠牲でも救済でも、結局は大差ないように思えます。結局のところまどかに「救済」されたあの世界も滅んだ訳だし、要は「改変前と改変後どっちがマシか?」って話でしょ? 私みたいな人間からすれば、そのアンサーは結局「でっていう?」って言うしかない、どんぐりの背比べだし。


更に追加

GiGir
この手の感想はよく見かけるけどイマイチ意図が分からなかったりはする。

自分が思ったこと書きとめてるチラ裏に、意図がいちいちあるわけないじゃん……そもそもこんなに反応があるとは思ってもいなかったしサ。しかもこのツイートの後…



うん、もう別にすべてはほむらが見てた夢だったってことで良いんじゃないかな、うん、終わり、もう終わり、後は知らん


関連過去エントリ:
魔法少女まどか☆マギカ 第3話にて、それでもマミさんを疑ってみるhttp://d.hatena.ne.jp/str017/20110124/p1
まどか☆マギカがただのアンチ魔法少女でない事を、もう少し理解してもらいたい その1
http://d.hatena.ne.jp/str017/20110201/p1
まどか☆マギカ第4話&第5話感想と まどか☆マギカが(中略)してもらいたい その2とhttp://d.hatena.ne.jp/str017/20110206/p3

*1:そもそも「自己完結の自己犠牲」に浸ってる時点で魔法少女は魔女と存在は同質じゃないか、マミさんは微妙に意見が分かれるかもしれないけど