おおきく振りかぶって 〜夏の大会編〜 第10話

やっぱり、おお振りはヤバ過ぎる……!? と確信した第10話、そう結論づけるには、少し遅すぎた、あるいは少し鈍感すぎたのかもしれない。


言葉で言い表せる自信は、ほぼ無いが、阿部君という存在は、おお振りにおいて非常に大きな存在である。そもそもの野球において、キャッチャーがいかに重要なポジションかは、おお振り以外で野球を見たり触れている方には、既にご存じの事実だろう。その阿部君が、足を踏み外し、田島と交代せざるを得ない状況に陥った。しかも、田島は捕手経験が確か無かった筈で、これが西浦野球部にとって最大の危機である事が分かるだろう。


しかし、この阿部君のケガは、ピンチでもあるが、これまでにないチャンスである。三橋はこれまで阿部君に依存し、阿部君に全て頼ってきた。もう一方の阿部君は榛名さんとの過去から、自分のリードに首を振るピッチャーを嫌っていた。そう、この互いへの信頼に関して立ちはだかる壁を、自分達で断ち切ることが出来る可能性がある。また、田島の捕手としての才能がいかほどなのかも気になるところだ。


今までにおける、三橋と阿部の問題と、そこから生ずる閉塞感から、最大のピンチを期に、大きなカタルシスへと転化する可能性がある。と、いうか、正直「こうきたか……」と、最早震えるしか無い状態なんですけど!!1