迷い猫オーバーラン 第5話と第6話

まず最初に思ったのは、時間や人員、そして恐らくは予算も「監督交代制」をしてる割には少ないだろうと推測できる。それを踏まえても、最低限のアピールは十二分にできてる作品だと、この5話と6話で思った。とりあえず、5話と6話、両方とも良かったけど、単独話のエントリを書き上げるには、時間が足らなすぎた。両方良い感じだったのに、無念。


5話と6話、双方に共通するのは、「芹沢と梅ノ森の、わかり合え無さ」と「タクミは軸であり、肉付けではない」という部分だろう。後者は旧来のギャルゲ系、今の萌えラノベ系アニメとしては、ヒロインを魅せる為の選択としてはとても合理的であり、また関係性としても綺麗に収まっている。それに前者を加えると、ある種の批評性も生まれてくる、とか言ってみる。*1


また5話でその傾向が顕著だったが、価値観のずれから来る「わかり合え無さ」を、ここまでクローズアップしている作品はとても珍しい。彼女達には最後まで、互いをわかり合えない状態でいて欲しいものだ。そうなれば、価値観のすり合わせはとても難しい、というメッセージが際立つ。まあ、製作側はそこまで考えてないと思うケド。個人的に見たら、この話の梅ノ森もアレだったが、それ以上に芹沢もアレだったような気がする。


一方の6話では、バカバカしいまでのギャグのオンパレード、一番びびったのは秋葉原にあるビルを根本から爆破するシーン。あれは下手したら、塩ビの脱線事故より批判が来そうな描写だったが、何故か許せるどころかお腹を抱えて笑ってしまった。既に作品内でキツイギャグでも許容される空気が出来ているのは、正直かなり強みだと思う。

*1:というか、批評性とかよう分からん