大正野球娘。 第12話(最終回)

何かよく分からない内にすべてが収束していった感が、この野球描写をデウス・エクス・マキナ的に使うのはありなのか……? まあいいや。

総評

全体的に野球が「目的」ではなく「手段」として活用されていた事から、大正野球娘における野球とはギミックのひとつでしか無いのだろう。その目的とは「男子を見返す」というものであった、ならば見返したいのなら練習する為にスポ根化してしかるべきであり、そこから「男子を見返す」という目標も生きてくる。
 
しかし、それにも関わらず練習描写は少なく、特に後半は小話の連続で構成されていた。前半の態度と終盤の試合こそは一貫していたが、後半の小話の連続でそれが少しおかしくなっていた。ここから「男子を見返す」というのもまたギミックのひとつとして考えられる。
 
それに加えて、野球をするに至って問題を少々拡大化しすぎた感じもある。本来は小笠原さんと許嫁、あるいは小梅と父親の問題……のはずなのに、何故か全体の問題として拡大化されていた。その割には他のキャラがその問題に対して関連がまったくもって無かった、がまあこの辺りは1クール作品なのでやれっていう方が無茶なのですが。
 
この作品における問題点はただひとつ、風呂敷を広げすぎてどっちつかずになった事の一点のみだと思う。何というかそいう意味では何を描くのかという点においてはすっごい中途半端な作品だったと思う。その色々手を出そうとした結果、その為にストーリーの都合に引きずられた結果、小梅のキャラが分かりづらい事になってたのだろうと解釈してみる。