入院中の身に起こった、冗談のような出来事

あのですね、これは本当の話なのですが、入院してる際に起こった怖い出来事のお話を今日は書きたいと思います。まぁ、怖いって言っても慣れたけどな!


私の入院している病室は四人部屋で、カーテン一枚で区切られた形になっていまして、事件はその病室の中で起こりました。

ふと、夜中の10時に眠れないのでiPhoneツイッターをしていたら、隣のカーテンの向こうから「服くれ、服くれ……」という声が聴こえてくるのですよ。私は不信に思い「あれ、あっちにいるじーさんって誰かと付き添い居たっけ? おかしいよな一人のはずなのに、誰に向かって話しかけてるんだろ?」と考えたのですが、まぁこの病棟は前にも深夜徘徊するじーさんとか居たので「まぁ、ボケか寝言かな」と思いツイッターに目を戻そうとしたのですが、何か気になるなとカーテンの方を向くと、何とそこにはカーテンをめくってじーさんが私に向かって「服くれ、服くれ ……」って話しかけてるじゃないですか!!!!


ここで私はあまりにも気が動転してて、ツイッターには訳のわからないツイートを連発するわ、ナースコールは連打するわ、じーさんに向かって「服はちょっと待ってね、ちょっと待ってね!?」って明らか狼狽したようすで落ち着いてない人間が落ち着かせようとするわ、それからツイッターに「訳もなくまた俺は隣のじーさんに震えてる」とGLAYのMERMAIDの替え歌ツイートをするわで、もうえらいことになりました。もうね、隣のカーテンあいててじーさんがこっち見てる姿は下手なホラーよりよっぽど怖かったですよ!!


その場はナースさんに来てもらってじーさんの面倒を見て貰ったのですが、その間気が動転しまくった私は、今後の手段として「病院からの脱走」「いきなり不気味な感じで高笑いをする」「何故か逆に説教をかましはじめる」とか色々と社会的に不味いような手段を考えていたのですが、まぁまず「今後どうするかは別として、まずはナースさんから色々聞き出してみる」という選択が妥当だろうと思い、巡回してたナースさんを捕まえて、このじーさんがどういう人物で、どうしてこういう行動を取ったのか、今までこんな問題は発生してたのか、問題が発生していたときじーさんはどういう行動を取っていたのか、昼間はどういう行動をしているのか、という情報を聞き出して判断した結果が……

「昼間は明瞭な感じで喋り知性は人並みにありそうなのに、夜になると何故か不可思議な行動をとるが、その事を本人はおぼろげにしか覚えていない」という情報と、この不可思議な行動は何かとツイッターで聞いてみたところ「同様の症状を持つじーさんの事例を知っている」という頂いた情報から考えた結論は、寝ぼけてるのか、それとも若しくは夢遊病であると判断できました。


まぁホラー映画等の怖さって、何が一番怖い原因になるのかと言えばその恐怖対象が正体不明であることなので、その行動の正体さえハッキリ分かってしまえば、後はどうとでも対策が取れます。そう確信した私は、またじーさんがカーテンを開けて無言でこちらを向いていたときも、私「何です?」じーさん「食べへんの?」私「何をですん?」と問い詰めてみると、じーさんはカーテンを閉めてまた寝てしまいました。


まぁこれで後は眠前の薬の効果が吹き飛んで眠れないので、うだうだツイッターしたり、昨日の2013冬新作アニメをざっと見ました その3 - TinyRain をうだうだ書いてたりしてたら消灯明けになりました。消灯明けになってしまえばもうこっちのもの、後は安心して昼まで眠るだけなのでゆっくりと気絶するように眠りました。


とまぁ難儀な出来事があって、もう色々大変でしたが終わってみると本当に楽しい出来事だったと思うし、自分の交渉能力や状況判断能力を試すいい機会になったと思います。まぁ一番困ったのは検便のコップ持ってきたナースさんに「紙コップにう○こ? コレハ夢ニ違イナイ!」とか寝ぼけたことを言って大爆笑されたことですかねー


あ、ちなみにこの話にはオチがあります。なんとそのじーさんが昼寝てると、違うじーさんがベッド間違えてベッドインしてじーさん同士で添い寝をしてたという出来事が!


おあとがよろしいようで。