氷菓 #2『名誉ある古典部の活動』

今回は学校誌が決まった間隔で借りられていく謎についてのお話でしたね。実は前回にも言った通り私は原作既読なのですが、この話の顛末を忘れてしまっていました。で、それは良いんですが、謎の回答が千反田さんと同じ「漬け物石に使っている」だったので、本編の内容とは関係無く吹き出してしまいました。


今回初登場の摩耶花ですが、彼女が図書室で里志に「私の気持ち、気づいてるのに…」と言った辺りのシーンは、原作読んだときも、今回アニメとして見た際も、見てるこっちも恥ずかしくなってきたシーンでしたね(笑 「何この子率直に自分の気持ち言っちゃってるの!?」って感じで、普段はツンケンしてるけど根っこは良い子なのね−、と思ってしまいます。あと原作と比べて毒々しさが薄れてるので、これは明らかに良い「翻訳」をしたなー、と。


しかしまぁ、千反田さんの興味は尽きることが無いですね。図書室から逃げようとする奉太郎を千反田さんが逃がさまいと、がっちり腕首つかむシーンには太もも叩きながら爆笑しましたよ。彼女のエネルギッシュさにひたすら振り回され、奉太郎はとんでもない難題を問われるのですが、彼が凄いのはそれに対してすべて回答していく事ですね、しかもあの少ないヒントで、お見事! 

しかし奉太郎もある種災難なもので、やってることは薔薇色でリア充のそれなのに、心は非リアで灰色のまま、これが面白いんですよね。だから奉太郎の見る妄想のなかに、レストランのメニューで灰色を選択しようとしたら、凄い力で薔薇色選択させようとする千反田さんの妄想とか見るんですよね!


さて、この作品を見るに至って見てる人の意見が別れるのは「果たして薔薇色の学園生活は本当に良いものか?」という問いかけです。たぶん大多数の人は「自分は灰色の学園生活を送ってきた」と思っているのでしょうが、しかしながらこの設問で薔薇色を選びたかった人もいれば灰色のままで良かったと思う人もいるわけです。ハッキリいってこれが難しいんですよね。この問いかけに関しては、恐らくは現段階では双方の歩み寄りも無理だと思われるのですが、見ていく内にゆっくりと理解が進むこともあると思うので、じっくりと見ていきましょう。