東京マグニチュード8.0 第9話

マリさんの娘と母親は無事見つかったが……なんとも不気味かつ怖い雰囲気。例えば、火事で燃えたとかいってるけど、建物がぽつぽつ現存してるあたりなんかとても怖い光景など、随所随所に怖いシーンがあった。自衛隊員の人も弟の事に触れてなかったし! これって正直精神状態がヤバイ状態で見ていたら、軽いトラウマになっていたかもしれない。
 
追記:
上で書いた「不気味かつ怖い雰囲気」の正体がつかめた、それは「悠貴君の生死が確定していない」からだろう。要は未来ちゃんの隣にいる悠貴君がスタンド……じゃなかった、未来ちゃんが見ている幻かもしれないと仮定できる。これはフラッシュバックで「悠貴君は実は死んでいる」と思わせるような描写がされていた事と、自衛隊員さんの反応から見てそう推測できる。
 
すると前記の事を踏まえて考えてみると、マリさんの方も不確定だといえる。つまりマリさんが娘&母親と思わしき遺体を観測していない時点で、ある種「シュレーディンガーの猫」的な状態、つまりマリさんの娘&母親の生死自体もここで確定していない所謂「重ね合わせ状態」になっているという解釈になってしまう。
 
過去の作品でも似たような演出はあったけどイマイチ真価は発揮できていなかった、がこの作品はその描写は見事に演出として機能をしている。けど、ここからは批判される事覚悟で書くけど、この作品ってさぁ、確かリアリティのある災害シミュレーションが売りだったはずだよね? ……いいのかな、この演出?
 
現段階で何もかもが「重ね合わせ状態」のまま行ってしまうと、シミュレーションもへったくれも無い、ただの夢遊病的な描写が延々と続くだけのような気がするんだけど? あと、他の作品と比べて非オタのお客さんも見てる可能性が高いんだから、こいう難解な描写は止めた方が良いと思うんだけどね。