ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート

一言で言うとこの作品、人物のダイアログや描写は凄く上手いけど、話の具体的な内容を書き出してみたり「当初の目的と手段」と「最後に取った手段」を比べたりすると、何か凄く微妙に感じる、そんな作品。話を盛り上げる為に「歌」を使ったのは良いんだけど、それが物語の解決に直接的な影響を及ぼしたかというと凄い微妙。
 
んで、この作品は基本的に「イケニエビト」側の視点での物語で「タマシイビト」はある種のホラーモノのギミックとして使われてるんですが、そのホラーモノのギミックとして「タマシイビト」を機能させた割にはオチが微妙です。ここまでギトギトに進めた割にはオチが(ネタバレ回避により自粛)って何じゃそらああああ。
 
他にもそんなので解決するなら、過去に誰かが「タマシイビト」退けられてただろーとか。そもそもこの作品何がやりたかったんだーとか思う。いや感動しましたよ。なのに、おかしいなぁ、読後感は最高だったのにいざ感想を書こうとして、どんな話か思い返してみると「で、何?」しか言いようがない。人間とは矛盾した生き物です、ええ。
 
あれ、ひょっとして私的には地雷? 「原点回帰ウォーカーズ」もひょっとしてこんな感じなの? うーん、困った。