マクロスF

#25「あなたのおと」
ちょっと前に私が言ってた「アルト自由エンド」をメッセログにある自分のレスをここに転載してみたり。*1

親父の伏線と三角関係をぶん投げたってのは割と問題点として挙げられてるみたいだけど私自体はこの2点を投げたのは評価したい。何ていうかね、アルト君はね、自由じゃないといけないんだよ。*2 アルト君に対して外圧っていうか内政干渉っていうか、アルト君対して決断を求める姿勢とか、アルト君が鎖に付けられる感じがなんとなく嫌だったんですよ、なんか抽象的な表現で申し訳ないんですがw
 
彼は制限されるのを非常に嫌っていたでしょう?例を挙げると、1話でフロンティアの天井に対して自由に飛べない事に嫌気をさしてたり、12話で過激派のゼントラーディの兄ちゃんが言ってた「宇宙は狭い」にブチ切れてたりと、親父から逃げたのも確執どうこうではなく自由になりたかっただけだと思う。*3で、アルト君が真に求めてたのは正真正銘 空を飛ぶ(≒自由になる) って事だったと思うんですよ。
 
で、このオチはたぶんアルト君に入れ込んでる人じゃないとこのオチは納得いかないと思う。シェリル派やランカ派だと恋愛目線で見てるだろうから本筋から外れた感じに見えるだろうし、全体を統合して見てたら、アルトと親父の決着は付けるだろうと期待するだろうし。

他のキャラがどこかに居場所を求める姿勢、たとえばシェリルとランカはステージや学園のみんな辺りで、大半のキャラはフロンティアを拠所にしててフロンティアを居場所として捉えていた感じがあったり。*4だけどアルトだけは違う感じがするんですよね。アルトに関しては流される役者の血から考えて自分から発する主張が「無い」のと、その役者の血ですら凌駕する程アルトが求めたモノは「空に対する憧れ」なんですよね。
 
過去にオズマが「早乙女アルト!お前の翼は何の為にある!」と言った問いの答えが空を飛ぶための翼だと思います。ランカが何となく言った「きっと、みんな自由でありたかったんだよ」という面からも補強されている感じも致します。
 
登場人物の大半が大きい事件の後に自分の道は自分で決める「決断主義」へと進むのに対して、アルト君は徹底的に最後まで道を選ばず流されるまま流されるという「反決断主義」的な流れに進んでいたんでしょう。「みんなが右を向いてるときに」本当の意味で「左を向いていた」のは他ならぬアルト君だったんじゃないでしょうか?*5
 
決断主義を逆に「束縛」と考えて、反決断主義を「自由」と考える視点は新しい視点かもしれません。*6
 
まあ、そんな訳で私はこの終わり方に関して諸手を挙げて支持する所存であります、まる

*1:説明不足だと思われる部分は書き足したりしています。

*2:孤独のグルメ風に

*3:一方で血がそれを拒んでるって設定もあったけど

*4:この事から私はSMSが裏切った際に酷く憤慨したんですけどね。

*5:まあ、視聴者の人の大半は決断主義ダイスキーだからアルト君のこの性質に関して嫌なモノを感じたんでしょう

*6:逆に懐古的だと言われるかも知れませんが……