狼と香辛料II 第8話

今回のお話は、導入であるホロとのいちゃいちゃ&シチューも終わり、次の段階であるロレンスのお金儲けへと話は進んでいく。流れとしては、ロレンスは町の様子を見て情報を仕入れ、酒場の娘の情報からそれを統合し金儲けの手段を巡らせる。その一方で、アロルドさんと仲良くなり、その流れでエーブ・ボランとも縁が出来る、といった流れだった。
 
ビールのところの演出がとてもおもしろく、小説ではおそらく地の文で説明されていただろう部分を、アニメらしく映像で説明していた、実に見事だ。具体的に言うと、ホロと飲んでいたときの店主に渡した銅貨は1枚、しかし酒場の娘に払ったのは2枚だった、つまりはビールの値段は通常は銅貨1枚、そして酒場の娘に払われたもう1枚の銅貨は情報量だったって訳だ!
 
酒場の娘が持っていた情報は以下の通り。

「50人会議にて、外からきた商人に毛皮の売り買いが認められるかが決まる」
「そして、毛皮の売り買いはほぼ認められない事が決まっている」

理由としては、西の商人からの牽制か、あるいはもっと大きな組織が絡んでいるか? ここからは私の直感だけど、恐らくは大遠征の中止が絡んでいるのだと思う、そして原因はおそらく内部問題ではなく、外的な要因の可能性が高そうだ。
 
しかし、ロレンスの最大の目的は毛皮ではなく、50人会議に書記として出席しているリゴロだろう、彼は年代記作家でもあるので、ホロのふるさとについての情報を掴むのが最大の目的(であるはず)なのだ。だがどちらにしろ、後に分かる事だけど50人会議が終わるのは春になるらしい、よって普通に終わるのか、町からの出入り自由の方なのかは分からないが、時間がかかりすぎるのは確実らしい。となると、ここでロレンスがやろうとする事はたった一つな訳で。
 
町の外にいる毛皮商人もどことなく血の気が多く不気味な様子だったから、ロレンスがたいへんなことになるのは自明だろう。そしてロレンスもこれに乗じて……さあ前回ホロに釘を刺されたのにも関わらずの、ロレンスさんのドタバタバターンの始まりでありんす!
 
最後にエーブ・ボランについて。アロルドさんと3回で打ち解け、女と見抜いたことから、ロレンスに興味を持ったらしい。話をしていく内に、ロレンスに対して情報を提供してみたいらしく、その情報の対価は、女と知っていてかつ自信がお喋りな事から、雑談をする事が情報の対価とのことらしい。