向日葵の咲かない夏

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

総じて言うと、ミステリというジャンルがこの作品に対して、魅力の増幅装置かつ足かせになっている。という感じがした。しかし、このトリック自体は実に秀逸で、終盤に世界が反転するかのようなトリックだった。しかし魅力を語ろうとするとトリックのネタバレになるので自粛。
 
対しての欠点はネタバレにならないので思いっきり書いてしまうが、そのトリックとその為のミスリードを作る時点でかなり内容が助長になっている、というか正直読むの辛かったです。なんだろう、そのミスリードのせいで中だるみしてしまった感がすごいする。そして、ミステリというジャンル上仕方がないのかもしれないが、主人公は小学生なのに頭が良すぎる事が最後まで違和感が残ってしまった。っていうか、こんな小学生居ないよ!!
 
そして読後感は、普通の感性を持つならば、最悪と評しておこう。青春小説を期待して読むと凄い事になるのであしからず。