東のエデン 第2話

全体の感想としては、2話目の船の上に引き寄せるシーンでの不安感とワクワク感が凄い。滝沢君当人は自覚はあるかどうかは分からないんだけど、彼が歩むそこから先はまともな世界じゃないのだろう。しかしその歩む道はミサキ*1が歩んでいい世界では無いのだろうという事は直感的に分かってるんだろう。
 
しかし、迷うミサキをあえて船に引き上げた事に関しては、彼なりの決意が内在してるのかもしれない(だけど未確定だったり) まあ、案外思いつきかもしれませんが。
 
あと、刑事さんからすっごいヘタレ臭がするんですが気のせいですかね? 今現在では一番のダーティキャラだけど、基本他人任せなところあるし。
 
ここからは細かい部分の分析です、まあ、あんま本編とは関係なさげ。

「憂鬱な月曜日」

まずは今回のお話の題名である「憂鬱な月曜」について少々考えてみようと思う。月曜は事の始まりを明示しているのだろうが、そこをあえて深読みする事で違う側面が見えてくる。前回提示された「閉鎖的な雰囲気」と、例のケータイの所持者の目的である「日本を救う」事から考えて「憂鬱な月曜」は、ブラックマンデー、そして現在の平成大不況を思わせる。じゃあ「迂闊な月曜」ってどういう暗喩かって……ノーコメもアリや。

少女時代の終わり

ミサキが船に乗り込むシーンは、今回の話の中でかなり重要な箇所だったと思う。理由としてはミサキが日常から非日常へと移り変わる、つまりはその境界をまたぐ事が明確に示される為に必要だっただろう。
 
そこから分析していくと、船と船着き場がそれぞれ「非日常」と「日常」の境目で、そこを越える事によって、ミサキが違う自分への第一歩を踏み出した事の暗喩とも取れる。言い方こそおかしいかも知れないが、少女が大人の女性へと成長していくちょうどその境なのだろう。

記念撮影

その大人への第一歩を踏み出したミサキ、その次の欲求を推測すると、自信が社会に容認されたいという思いが生じるだろう。その社会と自分(と滝沢君)の結びつきを示したいという意味で、ここから自分と社会が関わっていくという意志の主張が、あの記念撮影なのだろう、たぶん。近視眼的な視点でみるとこんな感じだろうが、ここには9・11とテロ戦争以後の現代と、そんな環境下で生活する若者という面もあるのだろう、だがこっちの問題は私が分析するには難解すぎるので、他の人にお任せします。

*1:本当の名前は「森美 咲」なんだけど、あえてそう表記