とらドラ! 第20話

さて、そのままにして置けば良いものを、竜児が櫛枝さんに再告白し直そうとすることで時限爆弾にスイッチが入りました。
 
まー、この辺はみんな善意で行動してるんだろうけど「善の反対は悪じゃなくて違う善」っていう言葉があるようにWin&Winの関係を目指そうとして逆にLose&Loseになってるんだよね、つまりは前にも言ったとおり「誰得ゲーム」の状態になってる、これは誰も得も損もしないゼロサムゲームよりも性質が悪い。
 
しかもこの辺勘違いされやすい点なんだけど、この一連の事態に関する決定の主導権は竜児も大河ですらも持ってません、マジで。竜児に対して誰を選択するとか男が試されるとかそんな事言ってる人いるけど彼にそんな主導権無いから! マジで! というか主導権があったら竜児ほどの人材なら花火のシーンで勝敗が決してます。
 
川嶋さんも今回かなりヤバイちょっかいの出し方をしてて、いずれか大火傷しそうな勢いだけど良いのか? ある意味とらドラの良心とも言えるけど。
 
そして肝心の櫛枝さん。罪悪感の正体が独白にて告げられた為、今までの状況が掴み切れている人ならば心の揺れ動き方が非常に分かりやすくなっただろう。そうで無い場合は大河が櫛枝さんが竜児の事を好きだと見抜いた辺りとか、櫛枝さんの独白のシーンの意味が計りかねない事になる。
 
正直とらドラという作品は、話を深く読み込んだり伏線をほぼ把握する事によって楽しめる作品だと私は思っている。逆を言えばそういう風に楽しまなかったら駄作の烙印を押される事になるだろう。しかし私はその事に関しては、作品を描写する際に不親切な伏線や描写が含まれているという事を踏まえ、一概に否定し切れないというのが正直な感想だったり。