アニメぐだ語り【2008年秋期編その1】

とらドラ!今日の5の2について
なんというか、両方とも動かす系のアニメで、今期でいうRDとかあの辺りをイメージしてもらえれば分かりやすいかも。

おそらく彼が自ら手がけたと思しき『とらドラ!』公式サイトのイラストを見て「作画崩壊!」と怒ったひとが多いらしいが、キャラクターの姿勢、特に腰の描き方に注目すると上手さがわかる。これは経験則だが、腰を片側に突き出すように――片足に重心を置くように描いた立ち姿がバランスよく決まっているひとは、たいてい一枚絵でも動かしても上手い。
 
ゼロの使い魔』のCMだと思ったら『とらドラ!』だった、と友人は言った - E.L.H. Electric Lover Hinagiku
http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20080925/1222368011

といっても、私自体も絵の上手い下手は判別できる知識はほとんど無いんですが、なんだかの形で整ってないように見えるキャラデザは基本的に動かす用に作られていると考えた方が分かりやすいと思います。
 
ただ、リソース自体が制限されているとは言え、何故とらドラ!で動かす系のアニメを作ろうと思った*1でのかが疑問だったりするけど、実績のある人が作るのならそんなに問題は無い、と思うがスケジュールが……スケジュールに関しての問題は別エントリーで触れることになるであろう禁書目録の方で知ってる限り説明しようと思うのでここは置いといて、脚本に関してはTTの人だから、見たいけど……うーん……

そもそもアニメのキャラデザは、ライトノベル挿絵やマンガの絵に比べると、ひとりが1枚あたりに割ける時間はどうしたって少ないうえに係わる人数も格段に多いことから、ある程度最大公約数的に簡略化せざるを得ないものである*1。最初から同じような密度では描き得ず、役割も異なる二者を引き比べるのは少々的外れだ。

これをやろうとして逆にほとばしる止め絵になってるのがスタジオディーンですね、分かります!
 
次は「今日の5の2」のキャラデザに関して、以下またもや引用。

原作絵に準拠していないという理由で怒るのは無理ないと思うが、下手な絵という評価は全く見当違いだろう。崩れと崩し、歪んでると歪めてることの違いは、そんなにわからないものだろうか。好みと巧さを混同しているとしか思えない。
 
正面顔については、鼻だけ真横を向いているようなアニメが多かった時代と比べればいい。立体を意識した、充分に現代的なキャラクターデザインだ。
 
TVアニメ『今日の5の2』キャラクターデザインについて - 法華狼の日記
http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20080923/1222188468

こちらも動かすことを前提としたデザインで、個人的には何かのかのこんっぽいなーと思ったり*2製作会社も同じくジーベックだしね!! ただ、こちらのキャラデザである近岡直という人が以前にどんな仕事をしていたのかが分からなかったりして*3実際はどうなるのかは未知数。
 
これはとらドラ!の方にもいえる事なんだけど、出来上がった映像が問答無用で動いてしかも話が面白ければゆとりですら黙るけど*4最悪の場合、制作側と視聴者側の思惑の摩擦が起こり酷い事になると推測でき、そもそも前哨戦で出されたと思われるOVAのキャラデザと違いロリ分が増えてるので、メインターゲットを若干高年齢に向けたのかな?
 
脚本はラムネやVVV辺りが有名な鴻野貴光氏。
だけどこの人が関わった作品の大体がスケジュールが短期間だったりキワモノ作品ばっかりだったりと、実力の程が見えてこないので、この作品でハッキリと分かるんだろうなーとは思う。
 
ちなみに上記で挙げられてる「セキレイ」の最終話にては、悪意のある人間がわざと中割りだけ引き抜いて「作画崩壊だ」と指摘する件については怒りを通り越して呆れたので割愛。
 
最後に、なぜこんなおかしな事になってるのかという問題は以下の記事を見れば分かるかも知れませぬ……

[マスダアニメ]なぜ作画の評価が割れるのか?
http://anond.hatelabo.jp/20070422234719

*1:しかもJ.C.STAFF

*2:かのこんは動きと綺麗さの両方のバランスが取れてたとは思う、でも話の中身はエロだけ……

*3:ヒロイック・エイジかのこん5話辺りは知ってるけど……

*4:よほど過激な人間除く